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緩和ケア 緩和ケア ソフィアソフィアACACクリニッククリニック 医師医師 照沼照沼 秀也秀也 最近 最近、「、「緩和ケア緩和ケア」」という言葉をよく耳にするようになりました。言葉上の問題ですがという言葉をよく耳にするようになりました。言葉上の問題ですが「「自自然死然死」」であったりであったり「「尊厳死尊厳死」」であったりであったりとと、いろいろな言葉も耳にするようになりました。、いろいろな言葉も耳にするようになりました。昨年昨年の流行語の一つに「終活」なんていう言葉も出てきました。の流行語の一つに「終活」なんていう言葉も出てきました。 以前は、日本人は死についてお話しするのを忌み嫌う民族だなどと言われてきましたが、 以前は、日本人は死についてお話しするのを忌み嫌う民族だなどと言われてきましたが、核家族化が進み「自分のことは自分で」という時代に入り「死についての話はタブーだ」核家族化が進み「自分のことは自分で」という時代に入り「死についての話はタブーだ」なんて言っていられなくなりました。このような時代の要請でしょうか、なんて言っていられなくなりました。このような時代の要請でしょうか、5050代代6060代になり、代になり、 子育 子育てが終わった頃から自分の最期について考える方も多くなりました。緩和ケアもそのよてが終わった頃から自分の最期について考える方も多くなりました。緩和ケアもそのような時代の贈り物だと思います。うな時代の贈り物だと思います。 しかし、実際の緩和ケアという言葉は世界保健機構( しかし、実際の緩和ケアという言葉は世界保健機構(WHOWHO)が)が20022002年に国際的に決めた言葉です。原文年に国際的に決めた言葉です。原文は英語で書かれていて日本語にも訳されていますが何回読んでもひどい日本語で頭に入ってきません。は英語で書かれていて日本語にも訳されていますが何回読んでもひどい日本語で頭に入ってきません。 そこで今回は、私たちが普通に使う言葉で そこで今回は、私たちが普通に使う言葉で翻訳してみたいと思います。翻訳してみたいと思います。 緩和ケアとは重い病気にかかり、精神 緩和ケアとは重い病気にかかり、精神的的にも落ち込み、仕事も手につかなくなり、家族ともうまくいかなくにも落ち込み、仕事も手につかなくなり、家族ともうまくいかなくなる、そのような時にどうしたらいいかを考えるケアのことです。当然、体の不調も解消する必要があります。なる、そのような時にどうしたらいいかを考えるケアのことです。当然、体の不調も解消する必要があります。 それぞれの問題には原因がありますので、医師を それぞれの問題には原因がありますので、医師をはじはじめ様々な専門家が関わり知恵を出し合い問題解決を行め様々な専門家が関わり知恵を出し合い問題解決を行うケア、これがうケア、これがWHOWHOの提唱したの提唱した「「緩和ケア緩和ケア」」という言葉の定義です。という言葉の定義です。 皆 皆さんこのお話をすると一様に「おやさんこのお話をすると一様に「おや?」?」っという表情になります。っという表情になります。 ほとんどの ほとんどの皆皆さんは、緩和ケアというとさんは、緩和ケアというと「「癌癌」」という病気を思い出すのではないでしょうか。これはあくまという病気を思い出すのではないでしょうか。これはあくまでも日本だけのことです。世界でも日本だけのことです。世界的にみれば重い病気にかかった時のケアを意味するのです。的にみれば重い病気にかかった時のケアを意味するのです。 緩和ケアに関して言えば、さらにもう一つ、日本では取り組みの遅れていることがあります。それは、緩和 緩和ケアに関して言えば、さらにもう一つ、日本では取り組みの遅れていることがあります。それは、緩和ケアを始めるタイミングです。ケアを始めるタイミングです。 皆 皆さんにお伺いしたいのですが、緩和ケア科を「いつ受診したらよいか」というお話を聞いたことさんにお伺いしたいのですが、緩和ケア科を「いつ受診したらよいか」というお話を聞いたことははありまありますでしょうか?すでしょうか? 国際的には、 国際的には、「「癌癌」」とといういう重い病気の診断を受けたら、診断を受けた時点から緩和ケアが始まると決められ重い病気の診断を受けたら、診断を受けた時点から緩和ケアが始まると決められております。百歩譲っても、癌が再発したと診断を受けたらすぐに緩和ケアの受診をするという備えが国際的ております。百歩譲っても、癌が再発したと診断を受けたらすぐに緩和ケアの受診をするという備えが国際的なスタンダードです。なスタンダードです。 さらに緩和ケアの中身も日本ではまだ整備が遅れています。本来の緩和ケアチームは さらに緩和ケアの中身も日本ではまだ整備が遅れています。本来の緩和ケアチームは、、生活のサポートチー生活のサポートチームやメンタル面のサポートチーム、経済的なアドバイザリースタッフに加えムやメンタル面のサポートチーム、経済的なアドバイザリースタッフに加え、、ペイン(痛み)に対する専門チペイン(痛み)に対する専門チームで構成されます。ームで構成されます。 もうひとつ、日本で遅れていることはホスピスユニット(緩和ケア病棟)です。 もうひとつ、日本で遅れていることはホスピスユニット(緩和ケア病棟)です。 日本では、ホスピスといいますと、ビルの 日本では、ホスピスといいますと、ビルの様な様ないかつい隔離施設を思い浮かべる方が多いのではないでしょいかつい隔離施設を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。本来のホスピスはうか。本来のホスピスは、、多くても多くても1010人前後の入所施設で、もろもろの理由で、どうしても最後までご自宅人前後の入所施設で、もろもろの理由で、どうしても最後までご自宅で過ごせない方が最期ので過ごせない方が最期の11、、22週間をのんびりと週間をのんびりとお過ごしお過ごしになる施設のことです。になる施設のことです。 ですので、ホスピスには、お庭や緑が必要なことは言うまでもなく、犬や猫など ですので、ホスピスには、お庭や緑が必要なことは言うまでもなく、犬や猫などのペットのペットもお部屋の出入りもお部屋の出入りは自由ですは自由です。(ペットは、獣医さんによる感染症などのチェック。(ペットは、獣医さんによる感染症などのチェックが必要が必要))また、ご家族や友人が来られた時にまた、ご家族や友人が来られた時に一緒に宿泊できるスペースも重要になります。一緒に宿泊できるスペースも重要になります。 今、日本にもいくつかホスピス(緩和ケア病棟)がありますが、皆さん、今ある施設で本当に自分が最期の 今、日本にもいくつかホスピス(緩和ケア病棟)がありますが、皆さん、今ある施設で本当に自分が最期の貴重な時間を過ごしたいかどうかを感じていただきたいと思います。そして、こんなところじゃ嫌だとお感じ貴重な時間を過ごしたいかどうかを感じていただきたいと思います。そして、こんなところじゃ嫌だとお感じになったら、「いやだ!」と声をあになったら、「いやだ!」と声をあげてください。皆さんの声が大きくなったときに、日本型ホスピスを造るげてください。皆さんの声が大きくなったときに、日本型ホスピスを造る時期が来ます。一緒に理想のホスピスを造りましょう。時期が来ます。一緒に理想のホスピスを造りましょう。 2 2