検診を受ける時の注意
この検診は,バリウムを使って胃の粘膜状態を写し出し、病変の有無を確認するもので、“胃がん”をはじめ、“胃潰瘍”や“ポリープ”などの疾患を見つけることができます。
なお、この方法では、胃の粘膜に変化があらわれにくいがんや、病変が骨や十二指腸の影になる部分にある場合などは、見つけることが困難な場合があります。
この検査で「異常なし」と判定されても,病気を100%否定するものではありません。
バリウムによる胃がん検診を受ける場合
胃がん検診を安全に実施するため,次の項目に該当する方は、検診を受けることができません。
- 1. バリウム過敏症の方(過去にバリウムにより体調不良を起こしたことがある)
- 2. 次の病気で過去に治療を受けたことがある方
- 消化管の穿孔(穴が開いた)・腸閉塞・腸捻転・大腸憩室炎
- 胃を全摘、小腸・大腸の手術をしている
- 開腹手術3回以上
- 3. 胃や十二指腸及び小腸・大腸の病気で治療中の方
- 4. 1年以内に手術した方(腹腔鏡手術を含む) 腹部、心臓病、呼吸器疾患、頭部、運動器(椎体(背骨)、関節など)
※ 2ヶ月以内に大腸内視鏡手術した方を含む - 5. 重篤な病気または体調不良を起こす恐れがある方
- 1年以内の発作(脳血管疾患、虚血性心疾患、不整脈、てんかん)
- 未治療または治療を継続していない糖尿病
- 脳圧亢進でシャント中
- 大動脈瘤(治療中または未治療の方)
- メニエール病(治療中または自覚症状がある)
- 6. 透析中、心不全、慢性腎疾患等で水分制限がある方
- 7. 呼吸困難や肺炎をおこす恐れがある方
- 過去にバリウムが気管に入ったことがある
- 普段からむせやすい方
- 喘息発作がある
- 在宅酸素療法中
- 8. 撮影台から転落の恐れや撮影が困難な方
- 自立歩行が困難または撮影台の手すりを握ることが難しい
- 検査のための体位変換(寝返り)ができない
- 体重が130kg以上
- 9. 妊娠中または妊娠していると思われる方
注意事項
- ◆ 胃がん検診前日・当日のご注意
- 前日の夕食は、検診受付の10時間前までに済ませてください。就寝までの飲水制限はありませんが、飲酒はお控えください。
- 当日の朝食は摂らないでください(検診が受けられなくなります)。
- 検診受付の2時間前までであれば服薬や熱中症予防のための飲水(コップ一杯程度)は、差支えありません。
- 服薬
■ 糖尿病薬(血糖降下剤・インスリン)
絶対に服用しないでください(低血糖発作の恐れがあります)
■ その他の常用薬(血圧・不整脈・心臓病など)
起床後早めに服用してください - 画像不良の原因となるため、入れ歯安定剤は検診終了まで使用しないでください。
- 服装は、ボタンや金具、刺繍のないもの(無地のTシャツなど)を着用し、腹部を締め付ける衣服はお控えください。
次の方は検診当日の体調などにより受診できません。
- 糖尿病で、検査前に経口血糖降下剤を服用又はインスリンを使用
- 3日間排便がない又はひどい便秘
- 検診会場で計測した血圧が高い(上180mmHgまたは下110mmHg以上)
- ◆ 授乳中の方へ
- 検診後に服用する下剤の影響で,乳児に下痢がみられる場合があります。服用後48時間以内は人工乳に切替えるか,検査前に搾乳しておくことをお勧めします。