特定健康診査
特定健康診査は,糖尿病などの生活習慣病の発症や重症化を予防することを目的として,メタボリックシンドロームに着目し,この該当者及び予備群を減少させるための特定保健指導対象者を抽出するために行うものです。
メタボリックシンドローム
糖尿病などの生活習慣病は,それぞれの病気が別々に進行するのではなく,おなかのまわりの内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満が大きくかかわっていることがわかってきました。
内臓脂肪型肥満に加えて,高血糖,高血圧,脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態を,メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といいます。
メタボリックシンドロームの診断基準
特定健康診査の検査項目
※ 血糖検査については,当協会ではHbA1c検査を実施しています。空腹時血糖は,絶食による健診受診が必要となります。しかし,受診される方の中には,絶食するよう事前に通知していたとしても,食事を摂取した上で健診を受診する方も存在し,必ずしも空腹時における採血が行えないことから,HbA1c検査での実施としています。このHbA1c検査は,過去1~3か月の血糖値を反映した血糖値のコントロールの指標であるため,保健指導を行う上で有効であるとともに,特に,糖尿病が課題となっている医療保険者にあっては,HbA1cを行うことが望ましいとされています。
● 詳細な健診診断の項目
一定の基準の下,医師が必要と認めた場合に実施しますが、市町村国保によっては全員に実施しています。
心電図検査や眼底検査は、心疾患、動脈硬化性変化、糖尿病性網膜症及び緑内障などの早期発見に有用であるとともに、貧血検査は貧血や貧血以外の隠れた病気の発見にもつながります。
また,血清クレアチニン検査とeGFRは,糖尿病性腎症をはじめとした腎機能異常の早期発見・重症化予防に効果を発揮します。
● その他の健康診断項目
市町村国保によっては,血清尿酸など,特定健診の基本的な健診項目以外の様々な項目を実施しています。
「詳細な健康診断」が必要となる一定の基準について
心電図検査
当該年度の健診結果等において,収縮期血圧140mmHg以上若しくは拡張期血圧90mmHg以上の方又は問診等において不整脈が疑われる方
眼底検査
当該年度の健診結果等において,以下の①又は②のいずれかの判定基準に該当した方
①血圧 ・収縮期 140mmHg以上
・拡張期 90mmHg以上
②血糖 ・空腹時血糖 126mg/dL以上
・HbA1c 6.5%以上
・随時血糖 126mg/dL以上
※ ①に該当せず,かつ②を確認できない場合は,前年度の血糖の結果が②の判定基準に該当した方を含む
貧血検査
貧血の既住を有する方または視診等で貧血が疑われる方
血清クレアチニン検査
【 対象者 】
当該年度の健診結果等において,以下の①又は②のいずれかの判定基準に該当した者
①血圧 ・収縮期 130mmHg以上
・拡張期 85mmHg以上
②血糖 ・空腹時血糖 100mg/dL以上
・HbA1c(NGSP) 5.6%以上
・随時血糖 100mg/dL以上
特定健康診査等の受診方法
・ 医療保険者が、40~74歳の加入者(被保険者・被扶養者)を対象に年1回受診するよう案内をしています。
・75歳以上の方は、高齢者を対象とした健康診査を受診していただくことになります。
・特定健診を受診するには,健康保険証と受診券が必要です。加入する医療保険によって
は無料で受診できますが,一部自己負担金が必要な場合もあります。
※受診券が発行されない場合がありますので,詳しくはご加入の医療保険者にご確認ください。
〔受診券が発行されないケース〕
1. 被用者保険(会社員・公務員等が加入する医療保険)の被保険者
・勤務先で実施される事業主健診が優先されます。
ただし,医療保険者によっては被保険者本人にも発行する場合もあります。
・任意継続被保険者,特例退職被保険者に対して特定健診に準じる健診を実施するため,
特定健診の対象としない場合があります。
2. 申請方式となっているのに申請しなかった方
受診券の見方について
市町村が実施する健康診断
検索ボタンから,市町村が実施する健康診断の日程や会場を調べることができますので,ぜひご活用ください。 なお,事前にご予約が必要な場合や変更になっている場合がございます。 「地域健診ナビ」ページに掲載している各お問合せ先までご連絡をお願いいたします。