健康診断結果の見方
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身体測定
BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
標準値は22です。
この数値と身長を掛け合わせた数値に相当する体重が標準体重といわれています。
標準体重 = 身長(m)× 身長(m)×22
腹囲の正しい測定方法は,立ったまま,ウエストではなくおへそを中心にして,息を軽く吐いた状態で測定します。女性の場合は特にウエストと腹囲の差が数cm違いますので注意してください。
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血圧
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聴力
聴力検査は,低音(1000Hz)と高音(4000Hz)の2種類の違う周波数を使用して検査します。1000Hzは日常会話を聴き取る能力を,4000Hzは難聴傾向の早期発見を目的としています。
なお,若年者については,診察の際の会話にて判断する方法を用いることもあります。
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視力
裸眼視力が0.6以下の場合は,視力低下と判断されます。原因として,近視,乱視,その他の眼の病気が考えられます。
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骨粗鬆症
最も骨量が多い年代である20歳~44歳までの平均値(YAM値といいます。)と比較し,下表の判定をしています。
測定結果 | 判定区分 | 考え方 |
---|---|---|
90%以上 | 異常認めず | 現在の骨量は十分と思われます。 |
80%~90%未満 | 要指導 | 骨量がやや減少しています。食生活や運動習慣を見直しましょう。 |
80%未満 | 要精密検査 | 医療機関を受診し,専門医の判断を受けてください。 |
予防対策
骨粗鬆症の予防は,日頃の正しい生活習慣が大切です。「異常認めず」と判定された場合であっても,骨量を維持するための食生活や運動習慣が大切です。
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血液検査
糖尿病かどうかを調べる検査です。
血液中のブドウ糖を血糖といいますが,血液中の糖分は,食事をすると上昇するので,空腹時血糖値(原則10時間以上食事をしていない状態の血糖値),または過去1~2ヵ月程度の血糖値の状態がわかるヘモグロビンA1c(HbA1c)値でみることとされています。
特定健診では,空腹時血糖値100mg/dl以上,HbA1c(NGSP値)5.6%以上にあてはまると,生活習慣病のリスク要因となり,高値の場合は糖尿病が疑われます。
脂質異常をみる検査です。
コレステロールは体の中にある脂質の一種です。血液中のコレステロールが異常になると動脈硬化症などの生活習慣病の原因となります。
● LDLコレステロール
LDLはコレステロールを全身の細胞に運ぶ重要な役目がありますが,血中に増えすぎると,血管の余分なコレステロールがくっついて血管の壁を傷つけたりするので,“悪玉コレステロール”と呼ばれています。LDLコレステロール値が高いと,心筋梗塞になりやすいことがわかっています。
● HDLコレステロール
細胞内や動脈内にある不要なコレステロールを取り込んで肝臓に戻す役割を果たしています。つまり,多過ぎると害となるコレステロールをHDLが抱えて戻るため,動脈硬化を防ぐという意味で,HDLコレステロールは“善玉コレステロール”と呼ばれています。値が低いと問題となります。運動不足で低下しますので定期的な運動を心掛けてください。
● 中性脂肪(TG)
中性脂肪は,トリグリセライドともいい,過剰分が内臓脂肪として蓄えられます。中性脂肪の増加によって動脈硬化を促進させてしまう可能性があります。
● AST,ALT
AST (GOTともいう)は,心臓,筋肉,肝臓に多く存在する酵素です。ALT(GPTともいう)は大部分が肝臓に多く存在する酵素です。これらの値が高い場合は,急性肝炎,慢性肝炎,脂肪肝,アルコール性肝炎などが疑われます。
● γ-GT
他の肝機能検査が正常で,γ- GTだけが基準値を上回っている場合,飲酒による肝臓障害が考えられます。他の肝機能検査も異常値の場合は,肝臓や胆管の異常が疑われます。この検査は,前日に飲酒すると敏感に反応し,値が急激に高くなります。
● ALP
ALP(アルカリフォスファターゼ)は,多くの場合,肝臓,胆道系,骨などの障害により値が高くなります。
血液中の血色素(ヘモグロビン)の量が少ない状態を貧血といいます。ヘモグロビンを運送する赤血球の減少は貧血を起こします。
● 血色素(ヘモグロビン)
血色素は赤血球に含まれるヘムたんぱく質で,このヘムに酸素が結びついて酸素の運搬と,不要になった二酸化炭素を運び出しています。
● 赤血球
赤血球は骨髄でつくられ,血液中に流れ出ます。そして肺で取り入れた酸素を全身に運び,不要となった二酸化炭素を回収して肺へ運び出す働きをしています。
● ヘマトクリット値
赤血球に占める赤血球容積の割合(%)を示します。赤血球と血色素量(ヘモグロビン)とあわせて貧血を診断する指標の一つです。
● MCV
赤血球の平均体積を表します。
● MCH
赤血球に含まれる平均血色素量を表します。
● MCHC
赤血球体積に対する血色素量の割合を示します。
腎臓,尿管,膀胱などの障害を知るための検査です。
尿素窒素やクレアチニンの値が高かったり,eGFRの値が低いと腎機能低下が疑われる状態です。
また,尿の蛋白や潜血は,腎泌尿器疾患の徴候として重要ですが,激しい運動の後や,発熱,ストレス等でも陽性(異常)となることがあります。
● 尿素窒素
尿素窒素は最終的排泄物質です。腎臓の働きが悪くなると,腎臓からこれらの排泄物質が速やかに排泄できずに血液に停滞し,血中尿素窒素濃度が高くなります。ただし,たんぱく摂取量が増えた場合などにも高くなります。
● クレアチニン
クレアチニンは,筋肉の収縮のとき大切な働きをする物質です。筋肉から血液中に放出されたクレアチニンは,腎臓でろ過されて尿中に排泄されます。しかし,この排泄に障害があると血液中に停滞し,血中クレアチニンが増加します。
● eGFR(推算糸球体ろ過量)
年齢,性別,血清クレアチニン値から計算式を用いて,腎機能を調べる検査です。クレアチニンは,筋肉量が多いほどその量も多くなるため,基準範囲に男女差があります。
一方,この検査は性別や年齢が考慮されており,より統一的に腎臓の働きを把握することができます。
〔判定基準〕
値が50未満の場合,腎臓専門医に診てもらうことをお勧めします。
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尿検査